とどまる、感じる、ひらく

直感と繋がる

2025年06月13日 17:40

 先日、SE(ソマティックエクスペリエンス)のトレーニング「プレゼンス、リズム&コネクション」を受講しました

(写真は修了証をもらったときのもので、左は講師のジョシュアで、右は私です)。そこで、直感に従うことの重要性を学びました。

 

 直感とは、それが起こる根本的な理由を完全に意識することなく、意識の中に素早く現れる感覚のことです。言い換えると、無意識の領域で処理された情報が、意識に突然現れる感覚です。直感に従うとは、頭であれこれと考えたことではなく、意識に突然出てきた感覚を行動に移すということです。 

 日常生活で例を挙げると、例えば、職場の昼休みに外にご飯を食べに行って、何を食べるか選ぶとき、私たちは無意識のうちに「いまのお腹の空き具合」「身体の調子」「食べたいもの」といったことを瞬時に処理し、「これが食べたい」という直感に従って決めているのではないでしょうか。しかし、あれこれ考えすぎてしまうと、本当に食べたいものが分からなくなり、結果後悔することも少なくありません。

 

 直感は、自分の「プレゼンス」(いま、ここにいる状態)において、自分としっかり繋がっているときにこそ現れます。あれこれ考えている状態では、直感は出てこないのです。無意識の領域から来る直感は、「いま、ここ」の自分に注意を向け、自分自身と深く繋がることでアクセスしやすくなるのです。

 

 このトレーニングでは、「直感に従わずに、問題となったこと」「直感に従って、良い結果に繋がったこと」を題材として1つのセッションの練習をしました。 


 私の私の場合は、20年ほど前の経験がまさにそれでした。以前、一緒に仕事をしていた仕事仲間と良好な関係を築いていましたが、直感では「この人とは話したりはできるけど、一緒に働くことは難しい」と感じていました。その後、別々のところで仕事をするようになり、その頃もたまに飲みに行ったりと親交はありました。そのうち、自分が上司と折り合いが悪くなり、職場を辞めることになりました。辞めるにあたって次の職場が決まっていなかったため、その人のところで働かせてくれるように頼み、また一緒に働くようになりました。生活をするために焦っていたので、直感を無視して「何とかなる」と安易に決めてしまったのです。働き始めてから、自分の直感は正しかったのだと痛感しました。やはり、一緒に働くべきではなかったのです。 

 数か月が経ったころ、「逃げろ」という強い直感が働き、精神的に病んでいたこともあり、そこの職場を辞めました。結果的に、直感に従ったこの決断が、良い結果となりました。当初は目先のことに囚われて、直感に従わなかったために、職場を得ることができたとはいえ、すぐに辞める羽目になったうえに、精神的に病むという代償まで付い てきてしまったのです。この時ばかりは、「自分から出てきた素直な気持ちに従う」ことの大切さを痛感しました。

 

 今回のトレーニングを通して、直感を働かせるためには、自分に注意を向けることによって自分の内なる声を信じることが必要で、そのことが直感へのアクセスをしやすくすることを学びました。直感は無意識の部分から来るため、「いま、ここ」の状態が非常に重要になってきます。「いま、ここ」にいることで、しっかり自分と繋がる。そうすることでしか、直感は働かないのです。

 

 私が日頃行っているマインドフルネスでは、「いま、ここ」での気づきを大切にし、自分としっかり向き合うことをしています。このことが、直感と深く結びついていることを再確認しました。 

 日々の生活の中で、「いま、ここ」を大切に自分としっかり繋がっている感覚と共に、常に直感を働かせられるようにしていきたいと思います。 

 「いま、ここ」の状態で、しっかり自分と繋がり、直感を働かせましょう。

 

信暁(2025年6月12日)