ネガティブの正体
2024年11月15日 17:35
先日、年下の子から「ネガティブですね」と言われました。自分の内面をみていくことが癖になっているので、ネガティブに映るのかもしれません。確かに、自分の生きづらさに焦点を当てると、ポジティブよりもネガティブに目がいってしまうからでしょう。
過去何十年もずっと生きづらさを感じて生きてきましたから、ネガティブな考えが染みついていることは否めません。生きづらさを感じて生きてはいたものの、人前では自分のネガティブを無理やり消していたので、他の人からはネガティブであるとは思われていなかったのです。
例えば、怪我をしたり、先生にこっぴどく怒られたりしたときでも「大丈夫、大丈夫」と強がっていました。骨折したときも平気な顔をしていました。常に、人前では何事もなかったように、自分が動じていると思われないように元気に振る舞っていたのです。
しかし、このネガティブを消すことがどうしても辛くなってきた30代後半からは、ネガティブを消すことも出すこともできなくなってきました。本当に訳がわからなくなり、生きづらさが一層自分を苦しめていきました。
心理学の本を読んだりして、「自分に優しくなる」ことが大事であるとわかりましたが、その方法がわかりませんでした。そんなときに出会ったのが、『自分を信じるレッスン』(手塚郁恵薯、2012年、春秋社)という本でした。この本から、しっかりと自分のネガティブに寄り添うことで自分を受け入れることができるということを学びました。
初めて、ネガティブが悪いことではないと教わりました。だから、ネガティブである自分自身を人前でさらけ出そうと思ったのですが、思うようにできませんでした。
そこで、このまま生きづらさを持ちながら生きるのは本当に嫌だという思いから、手塚郁恵さんが理事長として活動されているNPO法人マイセラジャパンに行くようになりました。そこで、マインドフルネスワークをするようになり、ようやく自分の気持ちに変化が訪れ、「ネガティブな自分でも大丈夫」とネガティブを受け入れることができたのです。それからは、ずっとネガティブと寄り添っている感じです。
いまの私は、ネガティブは悪いことではないと思っています。自分に嫌なことがあったとき、ネガティブになることで「自分の中に謙虚さが生まれる」「ゆっくりと起こったことを考え反省する」ということが起こるからです。
嫌なことの中には、嫌と思ってしまった「ワケ」があります。その「ワケ」は、生きる上で自分を守ってくれるものだったりします。だから、その「ワケ」を知ることによって、自分の生きづらさに繋がるものが見えてくることもあるのです。
この生きづらさに繋がるものは、自分の中に眠っています。その眠っているものと繋がるためには、「自分に素直になる」「自分に正直になる」「自分を貶めるようなことはしない」「覚悟をもって自分の本心を見ていく」ということが必要です。
私は、自分に何か起こったときや、自分の中で考えや思いが浮かんできたときには、いつもその「ワケ」を考えるようにしています。その「ワケ」にはネガティブが含まれているので、いつもネガティブと繋がっているような感じなのでしょう。だから、「ネガティブですね」と言われたのかもしれませんね。
これからも私は、常に起こったことに対する「ワケ」を考え、ネガティブと寄り添っていきたいと思います。そのうえで、隠れている生きづらさに焦点を当てていきたいと思っています。
信暁(2024年11月15日)