とどまる、感じる、ひらく

自分に優しくする②

2025年01月09日 12:42

前回の続きです。

 

 前回のブログの最後のほうに、「自分に優しくするとは、自分の内面に良い変化を与えていくこと」だと書きました。私の場合は、片付けによって自分の心が軽くなっていくのが感じられ、それが行動にも変化を与え、自分に優しくすることに繋がりました。

 

 たしかに自分の内面は変化していたのですが、あるとき、「これって自分を甘やかしているのではないか?」という言葉が出てきました。その言葉が出てくる背景には、子どもの頃によく「お前は他人に甘えてる」などと言われていたことがあります。そのせいで、自分に何か良いことをすることは、すべて「甘える」という言葉に置き換わっていました。それからは、本当に、自分に優しいことをしているのかという思いにも取りつかれました。

 

 悩みながらも、セッションをしてもらったり、ワークをしたりしながら、少しずつ「自分は甘えているのではない」ということが分かってきました。それと同時に、「自分を甘やかしてあげたい」ということも出てきました。

 

 今まで、どれだけ自分に厳しくしていたのか、その自分を、まずは甘やかしてもいいから、より寄り添ってあげることにしました。そうすると、自分が喜んでいました。正確に言うと、小さい自分(インナーチャイルド)が喜んでいました。

 

 私の内面には、過去におけるスモールトラウマで苦しんでいる小さい自分が居たのです。その子を癒すことが、本当の意味で「自分に優しくする」ということになりました。

 

 本当の意味で「自分に優しくする」とは、自分のことを分かってあげ、労わり、包み込んであげることだと思います。それには、他人と境界を設けた場所で、自分が安心・安全を感じながら、「いま、ここ」の状態でしっかり周りが見えている、 自分の立ち位置が分かっているということが、大前提になってきます。 


 その上で、「自分を分かってあげる」とは、自分自身の中に残っている今までの生きづらさや苦しみなどの感覚をしっかり感じてあげて、その生きづらさや苦しみの中でどれだけ頑張って生き抜いて今ここに居るのかということを、自分自身がしっかり分かってあげるということです。 


 また、「自分を労わる」とは、その頑張って生き抜いてきた自分に対して、親切に大事に扱ってあげることです。例えば、今までは自分が何かできないと「こんなこともできんのか」と自分に厳しく言ってきたことをやめて、「できなくてもいいよ」「次できるように頑張ろうね」と声を掛けてあげることも一つです。

 

 そして、「自分を包み込む」とは、安心・安全を感じられる場所で、しっかり自分を感じ、自分の中から湧き上がってくる温かいエネルギーで自分を満たしてあげるということです。そうすることにより、自分が見えないものに守られている感じがしてきます。 


 今までどんな時も自分を見放さずに寄り添ってくれた自分自身に、自分が目を向けてあげることが優しさに繋がっていきます。 


 このことが、前回の最後で言った、「自分の内面の気持ちに寄り添うこと」に繋がります。

 

 自分のことを分かって、労わり、包み込む。これは、自分を律して生きてきた人、身体的および心理的に虐待を受けてきた人にとっては、決して簡単なことではないと思います。しかし、自分のことは自分しか解らないのです。だから、本当の意味で自分に優しくできる人も、自分しかいないのです。 


 自分に優しくする、今年はここから始めてみるのもいいかもしれません。


 そうすれば1年後には、今よりももっと輝いている自分になっているでしょう。 


 私も、今年はここから始めます。


信暁(2025年1月9日)