ガスライティングからトラウマを断ち切る(後編)
2025年02月02日 09:59
前編では、私が母親との関係で経験した過去、そしてモラハラやガスライティングの被害者であったことをお話ししました。今回は、そこから私がなぜ母親との距離を置く決断に至ったのか、その理由と連鎖を断ち切るという私の決断についてお伝えしたいと思います。
ガスライティングを受けていたと認識したことで、感情的には深く納得できましたが、母親との間には、トラウマボンドという複雑な愛着関係が未だに存在しています。トラウマボンドとは、虐待者と非虐待者の間に形成される歪んだ愛着関係のことです。コントロールされているにもかかわらず、相手に愛情を感じてしまう状態を指します。この関係から抜け出すことは非常に難しいのですが、私は、この関係を終わらせる必要があると強く感じています。
母親が、幼少期に愛情不足で苦労したことは理解できるので、嫌々ながらもなんとか受け入れようと努めてきました。しかし、母はいつまでも母であり、子どもはいつまでも子どものままです。母が私をコントロールしようとする態度は変わりません。年齢を重ねたことで、「可哀そうな自分」をアピールすることも増え、より対応が難しくなっているのかもしれません。
親不孝と思われるかもしれませんが、私は、気づかないうちに孫(血の繋がりがない)にガスライティングをしてしまうことを防ぎたいのです。そのため、母親との境界線をはっきりさせる意味でも、今は距離を置くことが必要だと考えています。
私は、この精神的な虐待の連鎖を私の代で終わらせたいと強く願っています。それは、私だけでなく、将来の世代のためにも、この負の連鎖を断ち切る必要があるからです。もしかすると、母親もまたガスライティングによる世代間トラウマを抱えているかもしれません。だとしたら、なおさら、この負の連鎖は私の代で断ち切らなければなりません。
私にとって、トラウマボンドを終わらせることは、まさに使命だと感じています。そのため、母親との距離を置くという決意をしました。
もし、この記事を読んでくださっている方の中に、同じような悩みを抱えている方がいらっしゃったら、どうか一人で抱え込まないでください。過去の経験から自分を責める必要はありません。
私たちは、「いま」を生きているのであり、これからの自分の人生のほうが大事だからです。
信暁(2025年2月2日)